園庭に落ちてるクスノキの枝を拾って見せてくれた子どもがいました。
「えー本当に!じゃあ〜その棒で、先生にも魔法をかけてくれる?」と尋ねると…「いいよ」と言って、魔法をかけてくれました。どんな魔法をかけてくれたのかは、秘密です(^^)。
でも、チョットしたやりとりの『ことば』の魔法が、私の心にウキウキとうれし気持ちを与えてくれて、よーし!これからも楽しいやり取りをやっていくぞー!という気持ちを膨らましてくれたことは間違いありません。と同時に、私たちはこどもたちに、そんなやり取りと言葉がけができているのかな〜?と考えさせられました。
こどもたちにとっての『魔法のことば!』それは、褒めてもらうこと(それは、自分を認めてもらうこと)であることはみなさんご存知の通りです。
ところが、不思議なもので「上手」「すごい」ということだけでは、こどもたちの心に響かないようです。そればかりか、その言葉をもらうという終着点だけを求めてしまうことになります。
じゃあ〜どうすればいいか?ということになりますよね。
そんな話を先月の職員会議で先生たちとしました。その時、やっぱり必要なのは、褒めることがそのこども自身を『認める』言葉になっているのか!ということに落ち着きました。
たとえば、二人の大人と絵を描いている何人かのこどもがいました。
それぞれ違う時間の中で描き終わったあと、見て~(^^♪)と持っていきました。
ひとりの人は、どのこどもにも「じょうず!」という言葉で終わりました。それぞれ、こどもたちは喜びましたが、その続きはありませんでした。
もうひとりの人は、こどもたちが描いている様子も見ていて、持ってきた時にひとり1人に具体的で違った内容の声をかけました。あるこどもには「色々な色を使って楽しい絵になったね〜」「わー描きたいものをしっかり見て描いたんだね。今にも動き出しそうだね。」「やさしい色を使って描いたんだね。」等々、一人一人に違った『ことば』をプレゼントしました。こどもたちは、その人とのやり取りをそれぞれ喜んだだけでなく、自分の描いた絵の話をしたり、もう一枚描きたい!と言ったり、自分の絵をジーと見たり、お友だちに見せたり!と次々に魔法がかけられて、新しい動きがうまれました。
秋は、こどもたちの成長を色々な場面で見ることができます。
それぞれの育ちにあった『魔法のことば』をたくさんかけて、これからの育ちの喜びにつなげていきたいですね。