初夏の風吹くこの頃、こどもたちもずいぶんと園生活に慣れてきました。額に汗を光らせながらも好きな遊びを見つけて遊んだり、安心できる場所を見つけたりとそれぞれがのびのびとあそぶ姿が多くみられるようになってきました。そんな中、園庭に出て重たい植木鉢を動かしては、ダンゴムシ探しに夢中になっている子どもたちが見られます。ダンゴムシのように丸まった子どもたちが植木鉢の近くで体を寄せ合いながら、キャッキャッと見つけたことを喜び合っています。 4月は、そんなダンゴムシの人気の秘密をポロリ(4月園だより記載)と考えました。では!一体、その遊びでどんな育ちの姿があるのだろうか…?と考えてみました。
・ひとりでも遊べる。・友だちと一緒に遊ぶこともできる。・様々な言葉や思いのやり取りができ、共有体験がある。同時に、ぶつかり合いやケンカもあり、困った経験や相手の立場にたつ経験もできる。・楽しいだけで、集めてみたけれど、ほったらかしにしていると死んでしまい、小さな生き物にもいのちがあることを学ぶことができる。・いのちの不思議に出会うことで、新しい不思議の発見をもっとしてみたい!という意欲が生まれる。
大人からしたら、何が楽しいの~!何の役に立つの~!と思うようなあそびの中にいろんな育ちの根っことなる学び体験があります。夢中になって遊ぶ、繰り返して遊ぶ、そんなあそびの中には、いろいろな育ちの経験が隠されているんだな~と思います。乳幼児期は、そんな経験が頭で考える前に心が動かされ、そのとき感じたことが学びへと変えられる時期です。私たち大人は、あそぶ姿の向こう側に隠されている育ちに目を向けて、こどもたちのあそぶ環境を用意していくことができるといいですね。
園長 多胡淳子